「次亜塩素酸ナトリウム」は身近なさまざまな場面で活用されています
次亜塩素酸ナトリウムは、衣料や食器の漂白などによく使われている成分ですが、哺乳瓶の除菌やまな板・クロス等の調理器具類の除菌・漂白、さらには野菜の除菌等、食品衛生の分野でも幅広く使われている優れた除菌成分です。
次亜塩素酸ナトリウムとは
次亜塩素酸ナトリウムは、水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを通すことで得られます。水溶液は塩基性を示し、不安定な性質を持つため、通常は水溶液として貯蔵・使用されます。
主な用途と性質:
- 殺菌・消毒:多くの細菌やウイルスに対して強力な殺菌効果を発揮します。特に、アルコール消毒が効きにくいとされるノロウイルスに対しても有効であるため、嘔吐物の処理など感染症対策に広く用いられています。水道水の消毒にも利用されています。
- 漂白・脱臭:強い酸化作用により、衣類や食器の漂白、脱臭に利用されます。
- 幅広い分野での利用:上下水道の消毒、食品工場での殺菌、プールの殺菌など、様々な分野で重要な消毒剤として利用されています。
使用する際の注意点
次亜塩素酸ナトリウムは、その強力な効果の一方で、取り扱いには十分な注意が必要です。以下の点に留意して安全に使用しましょう。
1. 危険な混合による有毒ガスの発生
- 「まぜるな危険」:次亜塩素酸ナトリウムは、酸性の洗剤やアルコール製剤などと混ぜると、有毒な塩素ガスが発生し、大変危険です。酸性の物質とは絶対に混ぜないでください。
2. 適切な希釈と効果の維持
- 希釈して使用:次亜塩素酸ナトリウムは、用途に応じて水で希釈して使用します。市販品の濃度は製品によって異なるため、用途に合わせた適切な濃度に希釈することが重要です。
- 作り置きは避ける:希釈した消毒液は時間が経つにつれて殺菌効果が低下するため、使用する直前に必要な量だけ作り、作り置きはしないでください。
- 保管方法:原液は日光によって分解されやすいため、直射日光の当たらない冷暗所に保管し、使用期限内に使い切るようにしましょう。
3. 人体への影響と保護具の使用
- 皮膚への刺激:皮膚や呼吸器への刺激が強いため、手指の消毒には使用しないでください。使用時には、必ず樹脂製(ビニールなど)の手袋を着用し、直接皮膚に触れないようにしてください。
- 換気:使用時は十分に換気を行ってください。
- 噴霧は避ける:スプレーボトルなどでの噴霧は、吸入により危険なため行わないでください。
4. 腐食性と漂白作用
- 金属の腐食:金属を腐食させる性質があります。金属製品に使用した場合は、消毒後しっかりと水で洗い流すか、水拭きしてください。
- 色落ち:漂白作用があるため、色落ちが気になる衣類や布製品には使用しないように注意してください。
5. 消毒前の洗浄
- 洗浄の徹底:次亜塩素酸ナトリウムは、汚れや食べ残しなどの有機物に触れると殺菌能力が低下します。消毒を行う前に、対象物を十分に洗浄してから使用してください。
ピューラックス-S
確実な殺菌力・優れた安定性
ピューラックス-Sは、次亜塩素酸ナトリウム6%の殺菌消毒剤です。食器や布巾の消毒にはもちろん、ノロウイルスの予防・対策の必須アイテムです。







ピューラックスとピューラックス-Sの違いは?
ピューラックスは第2類医薬品として、医療機関等の施設での消毒(日常の感染症対策・嘔吐物処理)に使用します。ピューラックス-Sは食品添加物として食品関連施設で生野菜や果物の殺菌を含めた食品衛生に使用します。効果や安全性に関してはどちらも同等となり、水の消毒にはどちらも使用可能となります。