2024.06.13
適切な予防をして熱中症を防ぎましょう
保育園における熱中症対策
近年、地球温暖化の影響により、猛暑日が多くなり、熱中症のリスクが高まっています。特に、小さなお子様は体温調節機能が未発達であり、大人よりも熱中症にかかりやすいため、十分な対策が必要です。
保育園での熱中症対策
保育園では、以下の点に重点を置いて、熱中症対策を行うことが重要です。
1. 環境整備
室内の温度管理:エアコンや扇風機、サーキュレーターなどを活用し、室温を適切に保ちます。暑さ指数*(WBGT)を活用し、暑さ指数を常に把握することも重要です。
日陰の確保:園庭には十分な日陰となる木や日よけを設置します。
通気性の良い服装:薄手通気性の良い衣服を着用させ、帽子をかぶせます。
水分補給:こまめに水分補給を促します。塩分なども補給しましょう。
2. 子どもたちの観察
体調管理:定期的に体温を測定し、体調の変化に注意します。
観察ポイント:大量の発汗、めまい、ふらつき、顔の赤み、嘔吐、下痢などの症状があれば、すぐに保護者に連絡し、医療機関を受診します。
3. その他
職員への研修:職員向けに熱中症に関する研修を行い、知識と対応力を向上させます。
保護者への情報提供:熱中症対策に関する情報を定期的に保護者に提供し、理解と協力を得ます。
緊急時の対応マニュアル:熱中症発生時の対応マニュアルを作成し、職員・スタッフ間で共有します。
具体的な対策例
以下、具体的な対策例をいくつかご紹介します。
・朝の涼しい時間帯に外遊びを行い、午後の暑い時間帯は室内で過ごす
・水遊びを取り入れる
・保冷剤や冷却シートを活用する
・子どもたちの様子を記録し、体調の変化を把握する
まとめ
保育園における熱中症対策は、子どもたちの命を守るために非常に重要です。関係者全員が協力し、適切な対策を講じることで、熱中症を未然に防ぎましょう。
*暑さ指数(WBGT値)とは?
熱中症を予防することを目的として、1954年にアメリカで提案された指標で、世界中で広く活用されています。単位は摂氏(℃)です。熱中症の発症は、気温、湿度、風、日差しなどが関係し、例えば気温が25℃~30℃くらいでも湿度が極端に高い場合に発症することもあります。
暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)は気温、湿度、日射・輻射熱の3要素を取り入れ、『蒸し暑さ』を1つの単位で総合的に表しています。人体と外気との熱収支(熱の出入り)に着目し、人が受ける暑熱環境による熱ストレスの評価を行う指標として活用が推進されています。
参考情報
厚生労働省 熱中症予防情報:https://www.mhlw.go.jp/index.html
環境省 熱中症情報:https://www.env.go.jp/press/press_02598.html
保育士・幼稚園教諭のための情報メディア【ほいくis】 保育園での熱中症対策と応急処置を解説:https://hoiku-is.jp/